ステンレスフードの設置

前回書いた続きでステンレスフードの設置の様子を書きたいと思います。


まずは、設置する穴のサイズ確認と調整です。

天井に1400mm x 1200mm の穴が必要ですが、再度きっちり計ると幅が10mmから30mmほど足りません。穴が小さいのです。

この幅の不足は梁を削ることで対応します。

梁は幅150mm、高さ200mmくらいある相当に太いものですから、幅を30mmくらい減らしても強度として特に問題はありません。


しかし、梁のような太い木材を幅30mm長さ1200mmも削るのは実は結構大変な作業です。

どう削るか・・・いくつかパターンが考えられると思うのですが、とりあえずノミで削っていく方法を始めました。

ちなみに、2階の床板に打ち付けられている板は実際必要な穴より30mm外側に打ち付けています。これをガイドにして丸ノコでまっ直ぐに梁に切り込みを入れてあります。

この切れ込みが削るべきラインで、ここに合わせてノミを入れました。

良く見ると左上の部分、ちょこっと削られていますよね。

しかしこの作業は直ぐに断念。気が遠くなってきました・・・。何時間削り続ければ終わるのだろう・・・


他のプランとしては・・・

手ノコで(ノミと同等に気が遠くなるので却下)

電動かんなで1mmずつ削っていく(気が遠くなるし削りカスが尋常じゃないので却下)

丸ノコで(梁材の高さ200mmに対して切り込み深さは最大80mm程度で全然足りない。既に2階側から切れ込み入れてあるし、裏面である1階側から切り込みいれて、残り50mmをノミで、、、いや、しかし丸ノコを天井に向けて切るのは危険すぎる・・・ブツブツ・・・却下。)


ということで、結論としてはチェーンソーで削ることに。


2階からチェーンソーでガリガリ刃を入れてあっという間に200mmの梁を貫通。

写真は貫通した梁を下から見た様子。

こんな感じで1200mmの長さを、幅30mm落とします。

チェーンソーってなんとなく緊張感があって疲れるんですが、他のプランと比べたら楽ですし圧倒的に早かったと思います。

はい、目的のサイズまで削り終えました。

荒い部分を整えたり微調整は電動かんなでやりました。3時間程度の作業だったかな。


さて、ここまでが前準備。

いよいよステンレスフードを持ち上げる作業に入ります。



重さは正直よくわかりません。持ち上げるのは一人では無理。角を上げる事は可能。

ちなみに、こういった角型の重いモノを動かすコツは転がすことだと思います。

天地無用とか横倒し禁止なモノは当然ダメですけどね。

転がす方式を使うと、「てこの原理」を使えるので、角の養生(痛まないように守ること)をしてあげるだけで、ずいぶん簡単に移動できるようになります。

ステンレスフードの角を使って、てこの原理でゴトン、ゴトンという感じですね。

ハイエースから降ろす時も転がすように下ろし、家に上げるにも転がすようにして、一人で何とか動かす事ができました。

家の中に上げてからは、台車を使って天井の穴の下まで運びましたが、台車を使っても結構な重さ。2階に引き上げる事を考えると正直不安を感じていました。

当然転がす方式では2階に上げる事はできませんから・・・



引き揚げ作業をするタイミングで、ちょうど実家の父親がお手伝いに来てくれるとのことで少し安心。

二人でロープを使って引き揚げるつもりでやり方を考えていたのですが・・・

まともな滑車もない環境でロープで引き上げチャレンジを開始するも、早々に父と二人で「これ、無理だな。」と判断。

安定感もなくて安全性にも問題がありそうとのことで、何か別の手段を検討した方が良いと、二人でどうするか検討。

その結果、階段方式とでも呼びましょうか、段階的に高さを上げていく方法を思いつきました。

1.片側を持ち上げる。

2.持ち上げた隙間に台を差し込んで一段上げた状態にする。

これを左右交互に繰り返すことで、30センチくらいずつ段を登らせるように重いモノを持ち上げていきます。

以下の図のイメージです。

まあ、実際はこんな同サイズの丁度良い台が大量にはありませんでしたので、端材をつかったり、台になりそうなモノを使って上げていきました。

実際の写真はこれです。

ステンレスフードは鏡のように反射するので、どれがステンレスフードなのか写真ではイマイチ分かりづらいですけど、いろんなモノを重ねた上にステンレスフードが乗っている様子です。

図と比べると不安定そうに見えると思いますが、意外と安定していますのでご安心を。

この手法の良いところは、広いスペースをとらず、大きな力もいらず、狙った位置に少しずつ上げていく事ができる。しかも台を追加した後は安定しており手を離す事も可能ということです。

上から見るとこんな感じでだんだんせり上がってきます。

この方式は大正解で、危なげなく無事2階に上げられた時にはほっとしました。

ホッとしすぎて2階に乗ったステンレスフードの様子は撮り忘れました。


あとは、フードの設置方法としては2階から落とすようにはめ込むわけですが、その前に梁の下辺に鉄製のLアングルを3辺にぐるりと設置し、そこに置く形をとります。

Lアングルも古材の再利用です。

アングルには15センチおきくらいに穴をあけて梁にネジで止めています。1辺あたり8本くらい、合計20本以上のネジで保持している事になるので強度的には問題ないと思います。

下の写真はLアングル設置済みのところに、上からはめ込もうとしている様子です。

で、きっちりハマりました。

事前の調整の成果が実ったような気分でとても気持ちいいです。

フードには油を抜くためのドレーンがついていて、ふちに貯まった油を抜く事が出来るようになっています。

油のドレーンって一般家庭だとあまりイメージ湧かないかもしれませんが、中華料理屋さんとかで、ステンレスフードの角に缶を吊り下げているのを見た事はありませんか?

油がふちに貯まって何処かから溢れるというのは宜しくないし、消防の観点でもダメです。なので、常にドレーンを開け放して缶に油を落としているんですね。


ドレーンに向けて勾配をつけるのが望ましいと思いますので、水平器を使ってドレーンの付いている個所がちょっとだけ低くなるように調整して完了です。

Lアングル自体の取り付け角度を調整することで、隙間なく3辺のLアングルとステンレスフードが密着している状態で設置する事ができました。

Lアングルとステンレスフードの間に勾配調整用の金属の薄板を挟むことで勾配調整を済まそうと思いましたが、変な隙間を作ると保健所から指摘を受ける可能性があるので真面目に対応です。


この作業は結構大変でした。

ステンレスフードの設置穴のサイズ調整に半日、

ステンレスフードを2階に持ち上げるのに半日、

ステンレスフードのはめ込みと勾配調整に半日

2日間くらいの作業でした。


結果としては正直想像以上の出来栄えで満足しています!

前回紹介した2段目のフードの設置はもう少し先になります。

まだ2段目のフードは注文もしていませんからね。


次はトイレ設置に向けてトイレの内装を頑張る様子を書こうとおもいます。


今回はここまで。


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