レーザー彫刻機を買ってみた

DIY好きな人が目を奪われるガジェットの一つ。レーザー彫刻機。

以前から欲しくて仕方なかったのですが、とうとう買ってしまいました。


一般的に飲食店にある備品でないのは百も承知。でも、えんの家には必要なのです。

言い訳というか、これを購入した目的を説明としてはですね・・・


前回DTPに関するブログでも書いた内容の振り返りになります。

どんなお店であっても、店頭ではPOP等でお客様にお伝えしたい情報が沢山あります。

手書きだったり印刷だったり、各テーブルに置いたり、水回りに置いたりもする。

モノによっては屋外に置きたいものもある。

水回りなら手書きや印刷物をラミネートして掲示したりするのですが、屋外というのは大変難しい。印刷物は紫外線に大変弱く、屋外に置くなんて現実的ではない。

前回は業者さんにデータ入稿して耐候インクで屋外看板を印刷してもらったというブログでした。

まあ、今後とも必要に応じて屋外看板を制作することもあるとは思いますが、もっと気軽に、手元で屋外に掲示するものを作りたいなぁと。

特に木の板とかに直接印刷出来たら良いなぁという希望を持っていたのです。

木の板への印刷手法は実は一つ知っていて、オーブン等で使用するクッキングシートを使う方法があります。

インクジェットプリンタの手差し印刷に、クッキングシートを差し込んで印刷をするのです。

この時、上手にやらないとプリンタの紙詰まりを起こすので多少工夫が必要です。

で、印刷する際にプリンタドライバの設定で左右反転印刷を選択します。

クッキングシートはシリコンが塗布されており、紙に噴射されたインクが染みこみません。

水滴の様に水玉状にシート状に乗っかっている状態になります。

これを優しく裏返して印刷したいものに押し付けてインクを染みこませます。

木の目にインクが滲みるなどして輪郭がピシっと決まらないものの、まずまずの品質で印刷出来ます。

しかし問題はやはり耐久性。

所詮は家庭用プリンタのインクですから、やはり太陽光によりすぐ分解されて薄くなって消えていく。

どうにかならないか・・・。答えの一つがこれ。レーザー彫刻機だったのです。


レーザー彫刻機をご存知でない方に簡単に説明すると、

超強力なレーザー照射装置が、精密に縦横に移動しながら対象の素材を照らします。

レーザーに照らされた素材は0.1㎜とかの極小サイズで焼け焦げます。

私が購入した製品の場合、1200度の焦点温度らしいので、素材によっては蒸発します。

この焦げや蒸発したドットによって素材に自由な図形を描き出します。

シンプルに焼き印の様な印刷が出来ると考えれば間違いありません。

対象の素材とレーザーの強さによっては切り抜きも可能です。

レーザー彫刻はインクによる印刷ではなく、焦点を蒸発させて彫刻し、焼け残った部分は炭化します。

日光によりインクの色が退色するとかの心配はありません。

素材を削り取らない限り、半永久的に残ることになります。

レーザーは高熱ですので火事には要注意。レーザーが当たっている場所は小さな炎が上がるので、目を離すのは危険です。

レーザー彫刻機自体にも緊急停止ボタンがついているくらい。火災にはほんと注意が必要。

レーザー光線が大変強力なので体に当てるのは絶対NG。彫刻中のレーザー光を見るだけで目を傷めます。


早速ですが最初の作品はこちら。

玄関のご案内用ポップです。もとは紙に印刷したものを板材に張っていたのですが、板に直接刻印したものです。

ただの端材ですが、なんか素敵に見える不思議。

写真では焦げのせいで少しぼやけて見えるけど、最終的には表面をペーパーかけることでくっきりいい感じに仕上がりました。

この板材は高さ50㎝、幅20㎝程度の大きさで、それなりの大きさの作品です。


今回私が購入した製品は最大40㎝x40㎝のエリアに対応しているので、A3サイズに対応できると思うと結構なものです。

また、レーザー出力が10Wあるそこそこハイパワーの製品を選びました。

アルミ程度なら金属板にも彫刻出来る強さなので、いろんな使いみちがありそう。

なんかちょっとしたモノを仕入れて刻印して、オリジナルグッズを作って販売なんかも出来ちゃう。

とりあえずは店内の掲示物については置き換えしていこうかなぁと思ってます。

実際に動かしてみての感想としては、焦げで描くので動作中結構な勢いで煙が上がります。

煙対策のために厨房の換気扇下に作業台を作成しています。

換気扇下には当たり前ですがガスコンロがあります。作業台はガスコンロにかぶせるような形状にしました。

天板には1200度程度じゃ問題無しのステンレス板。レーザーで熱くなるステンレス板を支えるのは不燃材であるケイカル板。

まあ、1200度ならこの素材のレイヤーで大丈夫でしょう。


ここからは、私のブログ定番の少し技術的?なお話を少し。


レーザー刻印機はモノクロで描画します。焦げているか、焦げていないか、で表現する。

レーザーの強さにより濃淡を多少つけられるみたいけど、思い通りに濃淡をつけられるかは素材の質により変わりそう。

特に木に彫刻する場合、おそらく木目などにより素材の質が均一ではないので、濃淡が思い通りにならない可能性が高い。

諧調表現が狙い通りにならないのなら、ディザ(誤差拡散)による濃淡表現の方が無難だろうなぁと思います。

もしくは、諧調分複数のレイヤーを作ってレイヤーごとに複数回刻印することで、刻印の深さなどで表現しても面白いかも…。


などと、ビットマップ的な考えで見ていたのですがこれはレーザー刻印機の利用方法としてはむしろ邪道なのかもしれない。

少し調べてみるとレーザー彫刻機というのはどうもGcodeというコマンドベースで動いているという事がわかりました。

レーザー停めて、ここまで移動しなさい!

レーザー出して、ここまで移動しなさい!

みたいな命令の集合により描画をするらしい。

なるほど、そりゃそうだ。仕組みもやってることもまんまプロッターだもんね。

そうか、レーザー加工機はドット単位の処理よりはラインを描く処理の方が向いているということか。

LaserGRBLというソフトで出力してみたのだけど、SVGファイルを読み込めるところからも

やっぱりベクターデータの方が相性が良いのでしょう。

私が普段デザインに使っているInkScapeとも相性が良い。

印刷に関する知識がある方は意外ととっつきやすいかも。

InkScapeにはGcode出力用のプラグインもあるくらい。(現時点ではほぼ使い物にならないけど)

テキストなんかもラスターで扱うのではなく、パスに変換して出力しても良いみたい。

ただし、パスはあくまでもラインを描くもの。フォントを表現するにはフォントのアウトラインをなぞるのみとなり、フォントの内部をフィル(埋める)することはできない。

こういう場合には、ハッチングという技術を使うみたい。

ハッチングというのは、アウトラインの内部を適度な間隔のパスで埋めるという事のようです。

この間隔を任意に設定することで諧調を表すことも出来そう。これはこれで面白い表現が出来そう。

ハッチフィルの機能は、InkScapeの拡張用プラグインがあるけどまだ使い物にならない。

プラグインの更新を待つか、別手法でハッチフィルを実現しようかなと模索中。

ハッチフィルを使えるようになるまでは、ラスターデータで制作をすることになりそうです。


仕方ないので今のところラスターデータを出力していますが、描画範囲を延々往復しながら、描画ポイントだけピリピリっとレーザー照射する、なんとも無駄な動きになります。往年のドットインパクトプリンタを彷彿とさせる動作です。

1㎜を10往復で描画する、みたいな精度で動くので、5センチメートルの描画でも50往復動くのを待たないといけない。凄く時間がかかる。

試しにシンプルなベクターデータを出力したらすげー速度であっという間に彫刻を完成させた。目的の場所だけを動きながら常にレーザーONで焼き続けるのだから早くて当然。

早くベクターで扱える技術をマスターしたいなぁ。


色々書いてきましたが、このレーザー彫刻機、正直、おもちゃとしてはちょっと高価だったので、償却するためにも有償でレーザー彫刻を受託しようかと思います。


レーザー刻印したいものがある方はご相談ください。

40㎝四方未満のサイズなら、木製の看板なども実現できます。

手書きのデザインなども対応できますからご相談ください。

私と機械の稼働時間に応じた価格で対応いたします。


あ、お忘れないよう。えんの家はカフェです。

ランチでもお茶だけでも。お気軽にご来店くださいね。

今回はここまで。

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